川北と川南の道中案内書をもとに絵地図の霊場を特定しました


資料を合わせると見えてきました!

 

現在私の手元にあるのは、以下の三つの資料です。

 

① 絵地図=三井郡全土で展開されている霊場マップ (明治36年頃作成と推定)

② 三井川北四国道中案内 (大正15年作成)

③ 三井四国川南道中案内 (明治41年頃作成と推定)

 

さて、

①には88+37番の末寺2つ、合計90の「ナンバー霊場」が記載されています。(筑後川南北両域=旧三井郡)

②には、334の霊場が順路に沿って記載されています。(筑後川北地区)

③には、90の霊場が順路に沿って記載されいます。(筑後川南地区)

 

②と③に記載されている霊場は、合計424霊場。そして、それぞれが、四国の写し霊場なのです。ですから、四国の1番霊場を写した霊場が、複数あるわけです。

たとえば、一番写し霊場は4箇所。二番写し霊場は、6箇所。

 

そこで、まず②と③の道中案内書を、「札所番号順」に整理し直してみました。それが、下記のPDFです。

 

※それぞれの霊場の番号は、私が便宜上あてた整理番号です。ダウンロードの道中案内でご理解いただけると思います。なお、PDF窓の右上の拡大マークをクリックすると、ダウンロードすることができます。

 

そして、絵地図の札所番号の場所に地理的に相当する霊場を選び、赤で記してみました。

それが、上記PDFの赤い文字の霊場です。ほとんどピッタシ絵地図に当てはめることができました。

ただし、72番と61番のみがピッタシではありませんでした。が、なんとなく納得できるズレです。

 

そして、それを一覧表にすると以下のようになります。

おそらく以下が当初の霊場リストだと私は考えています。

これらを確認する旅が始まるのであった!!ちゃんちゃん。。。

 

この番号札所が、明治36年作成の絵地図とほぼ一致しています。

順路と札所番号が、まったくバラバラである理由がわかりませんが、これで札所の確定はできました。ほぼ!

ただし、それぞれの霊場が、実質どこにあるのか? これを一つ一つ解決していく必要があるのです。


【注意事項】

四国の第37番札所 「藤井山 五智院 岩本寺」には、本尊が5つあります。

本尊:不動明王・観世音菩薩・阿弥陀如来・薬師如来・地蔵菩薩

よって、三井四国八十八ヶ所霊場では、三箇所を霊場として定めているようです。